スポーツで激しい運動をする人でも、糖質は摂る必要ないのですか?

吉川朋孝

運動にも糖質は必要ないですよ!私自身、何年も糖質制限をしていますが、体調の良さだけじゃなく、持久力と筋力も以前より増しています!歳は取り続けているのに(笑) ※現在46歳

人体のエネルギー源は、大きく分けてブドウ糖とケトン体の2つ

ブドウ糖エネルギーは、グリコーゲンエネルギーとも言います。こちらは1gあたり4kcalで、貯めておける容量に限界があります。筋肉内に貯蔵するグリコーゲンと、肝臓内に溜め込むグリコーゲンがあり、筋肉内のグリコーゲンは、その筋肉でしか使えないため、肝臓内のエネルギー源が各臓器へのエネルギー源となります。

肝臓内に貯めておける容量は、せいぜい150g程度なので、何もしなくても8時間ほどで枯渇してしまいます。ですから、ブドウ糖は優れたエネルギー源でもなく、メインのエネルギー源としたら、心もとない量です。もし、人体がブドウ糖エネルギーしか使えなかったら、8時間ほどで死ぬことになりますが、もちろん、そのようなことは起きません。

炭水化物(糖質)が主食のイメージがあるから、食べないとエネルギーがなくなると思われがちですが、上記の理由からブドウ糖エネルギーは人体にとって最適ではありません。ですから、我々の最適なメインエネルギーはケトン体の方です。ケトン体は、脂肪酸からできるエネルギーで、こちらは1gあたり9kcalもあり、貯め込める量は体脂肪の量ですから、80㎏の体脂肪率20%なら、16㎏ものエネルギーがあります。

糖質を普通に摂っている人であっても、肝臓内に貯めておける容量に限界があり、しかも少ないですから、起床時や空腹時にはケトン体が使われています。糖質を普通に摂っている人は、日常的にケトン体とグリコーゲンが交互に使われているわけです。これだと、ケトン体を本来上手く使える機能が働きにくいので、糖質を普段から摂っている人の方が実は疲れやすく、マラソンなどの持久力勝負のスポーツでもスタミナ切れが早いのです。

実際に糖質制限をされるとわかりますが、糖質の摂取量をできるだけゼロに近づけ、しっかりとカロリー、脂質を摂れば、マラソンなどの有酸素運動の記録はほぼ確実に上がります。(私の経験では100%) これは、安定してケトン体を普段から優先的に使える身体なうえ、グリコーゲンを温存しておけるので、ラストスパートなどでその貯めていたグリコーゲンが使えるからです。

また、清水泰行先生著「運動するときスポーツドリンクを飲んではいけない」によると、糖質を摂ったときに分泌されるインスリンは、何かと溜め込む性質があるため、脂肪を溜め込む働きの他、グリコーゲンの分解も抑制するため、エネルギーである脂肪も糖も使いにくくなるそうです。これは痛いですね…。

筋トレなどの激しい運動であっても、糖質制限は効果的

あと、筋トレは無酸素運動のため、やはり糖質が必要ではないのか?とよく聞かれますが、私は厳格な糖質制限をして何年も経ちますが、エネルギー切れどころか、筋トレでも確実に筋持久力、パワーが伸びているのを実感しています。

ただし、普段から糖質をたくさん摂っている人が糖質制限をスタートしたばかりの頃は、肝臓でブドウ糖を作り出す糖新生の働きがうまくいかなかったり、ケトン体を効率良く使えないせいか、最初の頃は力が出にくいと感じられるかも知れません。それでも数ヶ月もすれば、本来のケトン体メインの体になり、無酸素運動でも有酸素運動でもすこぶる調子が良くなるはずです。

考えてみれば、激しい運動に糖質が有利なら、700万年の人類のうち699万年は糖質を全く摂らない狩猟採集民だった人類は、すぐにエネルギー切れを起こして、捕食者から逃げられず、獲物を追いかけることもできないでしょうから、それだと生き延びられなかったでしょうね。

POINT
  1. ブドウ糖よりケトン体の方がエネルギーとしては適している
  2. 有酸素運動だけじゃなく、筋トレなどの無酸素運動(激しい運動)にも糖質制限が有効
  3. 人類の歴史から考えても、ヒトは糖質をエネルギーとして頼ってこなかった

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