人工甘味料は体に悪い?人工甘味料も糖質なのに太らない?

吉川朋孝

ゼロカロリーの人工甘味料は血糖値を上げないので、太らないし安全性についても問題はありません

世の中で言われている人工甘味料は、大きく分けて人工的に作られる“合成甘味料”と天然に存在する甘味料の“糖アルコール”に分類されます。

合成甘味料とは、天然には存在しない甘味料を人為的に化学合成されたもので、砂糖より低カロリー、低価格が特徴です。代表的なものは、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースなどがあります。

糖アルコールとは、天然に存在する甘味料で、原料に水素添加して製造されます。代表的なものは、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。それぞれ野菜や果物などの天然の物を原料としています。

糖アルコールは合成甘味料には分類されず、その安全性は確立されています。すべての糖アルコールが血糖に影響を与えないわけではなく、江部康二先生のブログによると、エリスリトール以外の糖アルコールは砂糖の半分程度血糖値を上昇させるようです。※フラクトオリゴ糖は血糖を上げない

また、糖アルコールは難消化性で吸収されにくいのが特徴なので、大量に摂ると腸内に溜まり、浸透圧の問題で水分を引き込み下痢をしやすくなりますが、エリスリトールだけは9割以上が一旦体内に吸収され、そのまま代謝されずに尿中に排泄されますから、下痢もなく血糖値も上昇させません

人工甘味料で問題視されやすいのは合成甘味料のほうですが、これもFDA(米国食品医薬品局)では安全性を認められています。ただし、総量規制があるので大量に摂取するのは勧められてないと考えれば良いと思います。

徹底して天然にこだわるなら、天然由来で安全性が立証済みの糖アルコールを選択するのがいいと思います。その中でも、体内に溜まりにくいエリスリトールが主成分の人工甘味料がおすすめです。

エリスリトールが主成分で有名な人工甘味料は、サラヤの「ラカントS」、味の素の「パルスイートカロリーゼロ」です。味の素のパルスイートカロリーゼロは、主成分のエリスリトールにわずかなアスパルテームとアセスルファムKの合成甘味料が入っていますが、気にするレベルではないと思います。

これも気になるなら、主成分のエリスリトールに天然成分の羅漢果エキスをわずかに加えたラカントSを選ぶといいでしょう。ちなみに私はクセのないパルスイート派です(^^)

また、ゼロカロリーの人工甘味料の栄養成分表示を見ると炭水化物(糖質)が100g中90g以上と書かれていますが、ゼロカロリーなら体内に吸収されず血糖を上昇させないので大丈夫です。糖アルコールが糖質の分類になるので、そのような表示になるのです。

ゼロカロリーのゼリーなどの食品でも栄養成分表示では炭水化物(糖質)が意外と高く表示されているのは、このような理由からです。ゼロカロリーなら問題ありません。

POINT
  1. 人工甘味料は大きく分けて、天然に存在しない物を人為的に作る合成甘味料と天然由来の糖アルコールに分類される
  2. エリスリトール以外の糖アルコールは砂糖の半分程度の血糖を上昇させる
  3. ゼロカロリーと表示されていれば、栄養成分表示に糖質がたくさん含まれていても問題ない

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